オンラインカジノ関連で日本国内で逮捕者が出た事例で有名なものは3件あります。
「NetBanQ事件」「スマートライブ事件」「ドリームカジノ事件」これらの事例が日本のオンラインカジノ業界で起きた大きな事件として知られています。
このページでは、そんな3つの事件について詳しく解説していきます。
オンラインカジノ業界が激震したこれらの事件について、ここでしっかりと内容を理解しておきましょう。
オンラインカジノの歴史
オンラインカジノはインターネットを利用して遊ぶ、全く新しいスタイルのギャンブルとして誕生しました。
ネット環境さえあれば場所や時間に縛られることなく手軽に楽しむことができるため、オンラインカジノを利用するユーザーは世界規模で爆発的に増え続けていきました。
そのため今では従来のギャンブルと肩を並べるほどの規模まで成長してきており、今後も拡大が見込める市場としても注目されています。
日本でもオンラインカジノを遊ぶ環境が整ってきていて、現在では遊べるオンラインカジノも多くなってきており、プレイヤーも着実に増えていっている状況です。
オンラインカジノは合法?
基本的にオンラインカジノを運営している会社は、ギャンブル合法国が発行している運営ライセンス(運営許可証)を取得しており、法的になんら問題が無い状態で運営されています。
ですので、オンラインカジノは法的に認められたギャンブルであり違法ではありません。
しかし、日本ではオンラインカジノに適用する法律が整備されていないために、合法とも違法とも言えないグレーゾーンという扱いとなっています。
関連記事:オンラインカジノに違法性は無い!日本の法律問題について!
この辺は今後の法整備が追い付いてくるとハッキリすると思われますが、今のところはグレーゾーンとなっています。
オンラインカジノ プレイヤーの逮捕
2016年に突然複数のオンラインカジノプレイヤーが摘発され、オンラインカジノ業界が騒然となりました。
これまで店舗型のオンラインカジノ(闇カジノ・インカジ)で逮捕者が出ることはありましたが、自宅でオンラインカジノを楽しんでいたプレイヤーが逮捕されたのは、この時が初めてでした。
今まで問題なく遊んでいたオンラインカジノに対して取り締まりの手が及んだのは、非常に大きな驚きとなり業界内のみならず、多くの方の注目を集めました。
オンラインカジノの事件
オンラインカジノに関して日本国内で逮捕者が出た事件は2016年に3件発生しています。
ドリームカジノ事件
2016年6月にドリームカジノというオンラインカジノの運営者が逮捕されました。
運営していたのは5名の日本人で、大阪市天王寺区に事務所を設けていました。
ドリームカジノは平成24年11月にオープンし、賭け金の総額は約19億円と言われており会員数が9500人いたと言われています。
取得していた運営ライセンスは、オランダ領のキュラソー島でライセンスを受け運営されていましたが、サポートが日本語のみであったことなどから、日本国内で運営されているオンラインサービスであると判断し、逮捕に踏み切ったのが経緯となっています。
NetBanQ事件
NetBanQはオンラインカジノサービスを提供しているのではなく、オンラインカジノの決済サービスを行っていました。
しかし、2016年2月に運営者が常習賭博の疑いで逮捕され、同社を利用していたプレイヤー数名が家宅捜索・書類送検されました。
決済サービスを行っていただけですが、警察からは胴元とみなされ逮捕された事件です。
スマートライブ事件
2016年3月、スマートライブを利用していた日本人プレイヤーの3名が、国内でカジノをプレイしていたことで賭博罪に問われて、逮捕された事件になります。
ブログやSNSの情報から対象となる3人がスマートライブカジノでプレイしていることを確認した警察が、自らアカウントを作成して同じライブブラックジャックテーブルへ参加して内偵を続けた結果、賭けが行われているという実態と証拠を掴み逮捕に至りました。
彼らがプレイしていたテーブルは日本人ディーラーが付が付き、日本人専用テーブルと判断されたことも逮捕の決定打と言われています。
それぞれの事件の要点
それぞれの事件は、オンラインカジノに関する事件として共通していますが、逮捕に至った要点は違っています。
ドリームカジノ事件は、ギャンブルを取り仕切る「胴元が国内にいる」という観点から逮捕に至っているので、他の2つに比べると非常に分かりやすいでです。
NetBanQ事件は、オンラインカジノの決済サービスを行っていた会社を胴元とみなし、運営者はもちろんのこと、その決済サービスを利用していたプレイヤーを逮捕した形となっています。
実際はオンラインカジノとプレイヤー間の決済サービスを代行していただけにすぎず、胴元として機能していた訳ではないのですが、オンラインカジノ関連で逮捕者が出た事件として多くの方の注目を集めました。
スマートライブ事件は、直接オンラインカジノプレイヤーが逮捕された事件として特に注目された事件でした。
オンラインカジノはギャンブル合法国が認可した正式な運営ライセンスを取得し、法的に問題ない形で運営されており、日本から遊ぶことに関して何ら問題となることはありません。
しかし、スマートライブに関してはゲームを進行するディーラーが日本人であり、日本人ディーラーが登場する時間帯も日本人が利用しやすい時間に合わせていたこともあり、日本で運営されている(胴元が国内にいる)と判断され、逮捕に至ったのが経緯となります。
事件のその後
ここまでは、オンラインカジノ関連で逮捕者が出たことについて解説してきました。
ここからは、その後について詳しく解説していきます。
事件のその後
胴元が日本国内にいたドリームカジノの件については国内に胴元が居たという扱いで、その後有罪判決が下っています。
それ以外の「スマートライブ事件」「 NetBanQ事件」については逮捕されたプレイヤーのほとんどが単純賭博罪として略式起訴を受け入れ、罰金刑となっています。
※略式起訴とは自らの罪を認め、罰金を払うことで裁判することなく判決が出る仕組み。
しかし、多くのプレイヤーが略式起訴を受け入れる中で、逮捕は不服として裁判で争う姿勢を見せたプレイヤーがいました。
オンラインカジノは違法なのか?
日本でギャンブルを取り締まる法律と言えば「賭博及び富くじに関する罪」通称、賭博罪が一般に良く知られていますが、賭博罪が成立するには成立要件を満たす必要があります。
その要件には胴元と参加者が揃った時に初めて違法となる点として「必要的共犯の存在」があります。
これは、賭博罪が適用されるには必ず胴元と参加者をセットで同時に罰する必要があるってことになります。
このような決まりがあるため、現在の日本の賭博罪ではどちらか片方だけの検挙・逮捕は法律的に想定されていないのが現状です。
そのため、現状の日本の法律的には、競馬、競輪などの公営ギャンブル以外に参加することを禁止する法律はあるけど、それがオンラインカジノに適用されるかどうかは不明確な状態であるとも言えます。
裁判で争う姿勢を見せたプレイヤーもこの点に触れており、違法かどうかを明確に決められてないのにもかかわらず、突然の逮捕は納得がいかないと言及していました。
オンラインカジノの違法性とは?裁判の結果
このような形で始まった史上初のオンラインカジノの違法性について行われた裁判は、2017年に不起訴という判決が下されました。
この判決は非常に画期的な判決としてオンラインカジノ業界は歓喜しました。
この判決は日本においてオンラインカジノは違法ではないと証明された瞬間でもあります。
まとめ
このページでは、オンラインカジノ関連で逮捕者が出た事例や、初の裁判に関する情報を紹介してきました。如何でしたでしょうか?
現在の日本においてオンラインカジノは合法となっておりません。しかし、違法ともなっていないグレーゾーンとして扱われているのが現状です。
ですが、遊んだからといって罪に罰せられる可能性は限りなく低いと考えています。
オンラインカジノを運営している企業はカジノ合法国が発行した、運営許可証(運営ライセンス)を取得して合法的に運営されています。
これに対して日本の法律を当てはめて違法だとするのは少し無理があり、今後の法改正でこの辺もハッキリとして来ると考えています。
それまでは、オンラインカジノを楽しむ際は日本での現状をしっかりと認識したうえで楽しむのが良いでしょう。
コメント